一般的な換気システムの問題点
3種換気の場合は室内が負圧になることにより自然給気口から外部空気が流入するのです。 ですから、静圧が低い(差圧が作れない)パイプファンを気密住宅に取り付けても空回りするだけであり、外部風圧の影響により逆流入することもあるのです。
一般的に天井扇と呼ばれるシロッコファン(静圧は高いが風量が少ない)を複数個付ければ良いのでは?という発想を持つ方も居ると思いますが、 その場合は互いに干渉しあう為、風量は単純にその合計となりませんのでC値が0.5を下回るような超高気密住宅では複数個付けても1つ分の風量しか確保出来ない場合もあるのです。
ダクトレス1種換気(壁掛け同時給排型)の場合ですが、これは完全にショートサイクル現象を起こしています。 風量が同じファンが隣り合っているので当たり前のことなのです。
上記のファンで、計画通りの風量が確保できるのは、開放された無風の空間だけなのです。しかし、こんな粗末な換気扇でも建築基準法には、風量のみの規定しか無い為、法的にOKとなるのです。換気に対する法律はまさにザルと言えます。
では、どのような換気システムが適切であるかというと、大風量・大静圧のファン1台からダクトを配し各所に吸排気口を配置する。これしかないのです。
1種換気と3種換気(セントラル・DCモーター)とを比較した場合、1種換気で熱交換器が拾える熱量を電気料金から差し引いたとしても、ランニングコストは3種換気のほうが有利になります。イニシャルコストは3種換気のほうが有利になる事は言うまでもありません。
但し、Q値が1.3を下回る超高性能住宅を作ろうとすると3種換気では無理があるので、1種換気の使用をお勧めします。
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